大気ゆらぎの観測と物理特性の解析
屋外の水平・斜め光伝搬実験を通じて、受信光強度の変動、時間相関、開口平均効果などを評価する。異なる伝搬条件における大気ゆらぎの特徴を調べる。
レーザ光は、宇宙と地上を高速につなぐ有力な手段である。一方で、大気中を伝わる光は、わずかな屈折率の変化によって強度や波面が乱される。
私たちは、この変動を単なる障害として扱うのではなく、測定して特徴を理解し、予測し、通信システムの中で対処できる現象として捉える。屋外での光伝搬実験、時系列解析、光学計測、信号処理、通信実験を組み合わせることで、宇宙光通信・地上光無線通信に必要な基礎的知見と技術の蓄積を目指す。
大気を通過する光のふるまいを測定することから、光通信の品質を高めるアルゴリズムや評価環境の開発まで、横断的に研究している。
屋外の水平・斜め光伝搬実験を通じて、受信光強度の変動、時間相関、開口平均効果などを評価する。異なる伝搬条件における大気ゆらぎの特徴を調べる。
GRUなどの時系列モデルを使い、受信強度変動がどの程度先まで予測可能かを調べる。予測可能性と大気の時間相関の関係、推定の根拠、リアルタイム処理への展開を検討する。
Shack–Hartmann波面センサなどを用いた光の位相ゆらぎの計測を進めるとともに、双方向に伝搬する光の変動の相関や相反性を調べる。補償光学や光ファイバ結合への応用も視野に入れる。
大気ゆらぎによる受信強度変動を実験室で再現する光チャネル模擬装置を試作し、光通信方式・変復調・誤り訂正などの伝送品質を再現性よく評価する方法を研究する。
通信路を実際に測り、物理的特徴を読み解き、変動を予測し、制御や通信システムへ展開する。基礎的な理解と応用を往復する研究アプローチである。
屋外伝搬実験
データ取得
統計解析
物理モデル
機械学習
適用条件
波面・信号処理
技術の検討
伝送品質
システム実証
大気中を伝搬した光の受信強度は不規則に変動する。しかし、短い時間幅では、直前の変化に手がかりが残る場合がある。時間相関・物理パラメータ・予測モデルを比較し、予測できる条件と限界を解明する。
※ 研究内容を説明するための模式波形であり、実測値・予測性能を示すものではない。
計測・解析・実装を同じ研究サイクルで扱うため、屋外伝搬実験と光学計測、電子回路・信号処理の試作を組み合わせている。
水平伝搬・斜め伝搬などの実環境で、受信強度変動や時間相関を観測。伝搬路や観測条件による違いを解析する。
受光光学系、波面センサ、到来角計測などを用いて、強度だけでなく空間的な光の変動も調べる。
可変光減衰器、電子回路、時系列波形生成などを組み合わせて大気ゆらぎを模擬し、通信品質を評価する。
図は設備の種類を示す模式図。実際の装置構成を表したものではない。実験写真や計測例は公開許可を確認したうえで追加する。
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東京都立大学
システムデザイン学部 航空宇宙システム工学科
助教・博士(工学)
空間光通信、衛星–地上間光通信を専門とし、大気ゆらぎの観測・予測、誤り訂正符号、量子通信・物理レイヤセキュリティなどに取り組んできた。現在は、光伝搬の実験的理解と、予測・補償・通信品質評価を結びつける研究を進めている。
空間光通信や光伝搬計測、予測・補償アルゴリズム、通信技術に関する研究交流・研究相談は、大学公式の連絡先を通じてお願いしたい。